【なぜ発達検査を受けようと思ったのですか?】
①上司に発達障害を指摘されて
②配偶者に病院行くように言われて
③ネット情報を見ると当てはまっている気がして
④うまくいかないのは、発達障害のせいで診断がついたら納得できそう
こんな動機の方が多いように思います。
ただ会社の上司に勧められてという動機で
本人はそこまで思い当たることがない
受動的受診の方も結構おられます。
根底には抵抗もあるけど、逆らえない
と言う流れの中で受診されている方は
検査をお断りさせていただく事もあります。
医療は患者さんのためにあり
カルテも保険証も料金も
患者さんの名前で登録しています
会社の上司の診察ではありません。
そこには発達障害の問題以前に
なぜその仕事を選んだのかという流れや
上司と本人の関係性の問題に投影される人間関係
自分はできない、価値がないという信念、思い込み
この辺りのテーマの方が大きいように思います。
②に関しても同様で
発達障害というラベルは
見方を変えると
パートナーシップ問題からの逃避的解決であり
相手の嫌な面に発達障害というラベル
をつけて安心したい
といった隠れた心もあるように思います。
当院で②の切り口で検査をされた方々をみてると、
最終的には発達特性を理解したことによって
変わったと言うよりは
夫婦、パートナーとのそれぞれの向き合い方が
変わったことによって
卒業されたと言うニュアンスが大きいです。
本人が困ってるを解決するのが医療であり
周りの方の困り感を解決するために
存在しているのではありません。
ただ、まだ自我が芽生えていない
児童精神科の領域においては
保護者や集団生活の支援者の困り感という
流れからの受診はもちろんあります。
ただ大人の発達障害においては
私たちは主体性を大事にしています。
医療が検査結果から診断を押し付ける
と言うことは基本的にはありません。
発達障害の症状って
適材適所のミスマッチや
義務感や不安だらけの状況に置かれたら
誰でも起こり得る症状です。
幼少期から学生時代に
特性を疑うエピソードや不適応歴もなく
何とかやりくりできていた方は
診断レベルの方はほとんどおられません。
ほぼ発達特性を自覚して工夫して生きていけたら
良いレベルの方ばかりです。
私もスタッフも自分の特性は理解しており
それは診断レベルではありません。
(稀に、鈍感力からきちんと特性に向き合うことや家庭環境の状況によっては環境調整が先決の場合もありえますが、、、)
外的基準や義務感で
上司にいつもビクビクしながら働いている人
の集中力の低下、ミスの連発、
コミニュ二ケーションがぎこちなくなるのは
必ずしも発達特性からではないかもしれません。
当院の発達検査は診断をつけるためというより
自分の盲点となっている部分を自分で気づき
そして自分がこれからの人生を
どのように選択していたかの材料にしていただく
一緒に考えていく。
そのような目的で発達検査を置いています
あなたの発達検査を受けたい
その動機にもう一度耳を傾けてから
是非一度カウンセリングを受けてみてください。